あちこち回って観光をしなくてもふらりと出かけられるのが一人旅の良いところです。
失恋してしまって気分が落ち込んでいるときに、悲しい気持ちをふっきるためにどこかに出かけるのも一人旅がおすすめです。
無理して笑顔を作る必要もないし、考える時間がたくさんあるから気持ちの整理をつけることもできます。
稚内まで一人旅をした方の体験談をご紹介します。
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北海道の一人旅体験談:稚内まで
北海道の南の方に住んでいます。
学生時代に彼女に振られ、何もやる気も起きなくなり、そして誰とも会話したくなりました。
少し遠くに行きたくなりました。
そこで「北海道の一番北」である稚内まで行ってみようと思いました。
北海道在住とはいえ、なかなか行く機会がなかった場所だったし、一度行ってみたくも思っていました。
出かけるにあたって、交通手段は自由に行動できるよう車を選びました。
旅行がうまくいかなかったら途中で引き返すこともできるし、気楽に移動できると感じたからです。
学生時代のその頃は、毎日のように友達と過ごすことが多く、一人の時間というのはそうそうありませんでした。
だから余計に一人になってみたかったというのもあったのだと思います。
道内の移動なので「旅行」と呼ぶには距離的にもいささか近いところでした。
とはいえ、まだ行ったことのない土地に一人で行くとなると、不安な気持ちとワクワクした気持ちが入り混じっていました。
そして一人旅に出発しました。
途中、何度か休憩をはさみながら、半日くらい運転してやっと稚内にたどり着きました。
稚内では最北端の地や、水平線が丸く見える展望台などの有名な観光スポット巡りをしました。
最北端の地に立ったとき、今までになかった感情が湧き出してきたのを覚えています。
一人だったので、そのときの感情は誰とも共有できませんでした。
だから少し寂しい気もしました。
でも逆に「一人でここまでやってきた」という自由な感情もありました。
そして、目の前が見渡す限り海で、その前に僕が一人が存在しているということに胸がじーんと熱くなり震えるような感覚がありました。
それは今までに感じたことのなかったものでした。
突然に思い立って出かけた旅行だったので、宿の予約はしませんでした。
お金の節約もしたかったので車の中で宿泊しました。
これが一人旅のいいところです。
自分さえよければ何とでもアレンジできるのです。
いざ車の中で寝るために横になったとき「今、一人なんだ」という強い実感を覚えました。
海辺に車を止めたこともあり、風も強く吹いていました。
街灯のあかりがありましたが、少々不安でさびしく感じました。
初めての土地だったということと、夜になって落ち着いて考える時間がたっぷりあったこともさびしさにつながったのかもしれません。
でも次第にウトウトし始めて、眠りにつきました。
翌朝、朝日の中ですがすがしい空気を胸いっぱいに吸い込んで出発しました。
失恋した気分を紛らわすための旅だったので、観光という慣行はしませんでした。
でも、自分の直感に従って出かけてよかったと思っています。
一人旅は気楽に出かけられるのが良いところでしょうが、ふと寂しく感じる瞬間もあるかもしれません。
特に、夜になるととたんに「一人」だということをありありと感じるからです。
今回は車で移動しましたが、次回は飛行機に乗ってどこかにいってみたいです。