形が変わるだけで読み方が違うおしゃれな「月」

2023年4月19日

月の満ち欠けを英語で

日々の満ち欠けによって姿を変える月は、その形によってさまざまな呼ばれ方があります。

おそらくあなたも「満月」「新月」「三日月」「十五夜」という名称はご存知かと思いますが、その他にも「臥待月」「更待月」・・・、たくさんの呼ばれ方があるのをご存知でしたか?

月の姿の名称と読み方、英語表記も合わせてご紹介します。

古来の人々が親しんできた月の名前はとても素敵な響きです。
ぜひとも声に出して読んでみていただきたいです。

満ち欠けによる月の名称と読み方

月齢
名称
読み方
その他名称、英語表記など
0
新月
しんげつ ・「月が見えない」という意味の「朔(さく)」ともいう。
・New moon
1
二日月
ふつかづき ・「既朔(きさく)」ともいう。
・Waxing crescent
2
三日月
みかづき ・三日目の月。
・その他「初月(ういづき)」「蛾眉(がび)」「眉月(まゆづき、びげつ)」「繊月(せんげつ)」などと「人の眉」に例えられることも。
・New crescent moon, Waxing crescent
・「Waxing」は満ちていくという意味なので「満ちていく三日月」になる。
6~7
上弦の月
じょうげんのつき ・「半月(はんげつ)」「弓張り月(ゆみはりづき)」ともいう。
・Half moon, First quarter
9
十日夜の月
とおかんやのつき ・旧暦の10月10日に呼ばれる。
・収穫を祝い翌年への祈願が行われた。
・Waxing gibbous
12
十三夜月
じゅうさんやづき ・十三夜の月見に栗や豆を供えたことから「栗名月(くりめいげつ)」「後の月(のちのつき)」「豆名月(豆名月)」とも呼ばれる。満月の次に美しいとされる。
・Waxing gibbous
・「gibbous」は凸上の、隆起しているという意味なので「これから満ちていく月」となる。
13
小望月
こもちづき ・「幾望(きぼう)」「十四日月(じゅうよっかづき)」「待宵の月(まつよいのつき)」ともいう。
・満月の前夜の月。
・Waxing gibbous
14
満月、十五夜月
まんげつ、じゅうごやのつき ・「望(ぼう)」「望月(もちづき)」「三五の月(さんごのつき)」ともいう。
・Full moon
15
十六夜月
いざよいづき ・「十六夜月(いざよいづき)」「既望(きぼう)」ともいう。
・満月の翌日になると月が出るのが遅れる。
・「月が出るのをためらっている(=いざよい)」ということから。
・Waning gibbous
・「Waning」は「小さくなっていく」という意味。
16
立待月
たちまちづき ・「十七夜月(じゅうしちやづき)」ともいう。
・「もう出るだろうか?」と外で待っているうちに出てくることから。
・Waning gibbous
17
居待月
いまちづき ・昨日よりも出てくるのが遅いので座って月を待つほどだ、ということから。
・Waning gibbous
18
寝待月
ねまちづき ・「寝待月(ねまちづき)」ともいう。
・だんだんとで顔を見せるのが遅くなってきた月を寝て待とうか、ということから。
・Waning gibbous
19
更待月
ふけまちづき ・「亥中の月(いなかのつき)ともいう。すっかり夜になった頃に顔を見せることから。
・Waning gibbous
22
下弦の月
かげんのつき ・「破月(はげつ)」「恒月(こうげつ)」「二十三夜(にじゅうさんや)」「片割月(かたわれづき)」ともいう。
・Half moon, thrd quarter
25
有明月
ありあけづき ・「暁月(ぎょうげつ)」ともいう。明け方に見られる月をいう。
・Old crescent moon, Waning crescent
29
三十日月
みそかづき ・「みそか」は「晦日」であり「つごもり」とも読む。
・「つごもり」は月の姿が見えなくなることをいうことから。

おわりに

昔の人たちは、月の満ち欠けや自然の移り変わりを観たり感じたり、まさに五感を使って楽しんでいたのでしょう。

英語でも満ち欠けによって呼ばれ方が違いはありますが、日本のように多くはありません。
数日間まとめて呼ばれることもあります。

鮮やかな季節の色に囲まれた情緒深い日本人だからこそ、月のどんな変化にだって粋でロマンチックな名前をつけることができたのですね。