ユニーク!「悪態まつり」は参拝者が罵り合う日本の変わった祭り

2021年8月17日

笠間市悪態祭り

(出典:https://www.city.kasama.lg.jp/)

「バカヤロー!」
「さっさと歩けよ!」

山のふもとから、ほこらに立ち寄ってお供えをしながら頂上まで目指すこのお祭り。

祭りの間、なぜか、参拝者たちは白装束を着た年配の天狗役の13人に、ずっと罵声を浴びせます。

これは、茨城県笠間市で開催される祭りで「悪態まつり」と呼ばれています。

毎年12月、寒空の下を何が楽しくて罵り合うのでしょうか?

日本三大奇祭に数えられる「悪態まつり」

「悪態まつり」は、茨城県笠間市にある愛宕山で、毎年12月に開催されます。

江戸時代から続く伝統的なこの行事は、江戸時代のこの土地の領主が、
「1日ぐらい言いたいことを言ったらよかっぺよ!」
と、言い出したことが始まりです。

「悪態まつり」では、神主や氏子の13人が天狗役に扮します。
天狗たちは「修行中」ということで、文句を言われても言い返せないよう一様にマスクを着用します。

江戸時代ではもちろんマスクなんてありませんから、手ぬぐいのようなものが使われたのでしょう。

スタートは愛宕山のふもとです。
天狗と参拝者たちが、およそ4キロ先の頂上を目指して登ります。

登る途中で天狗たちは神社周辺のほこらに立ち寄り、お供え物をします。

そして、参拝者たちは4キロの道中、

「バカヤロー」
「早く歩けー!」

などと、天狗たちや一緒に参拝する家族に罵声を飛ばしながら歩きます。

「バカヤロー」だけでなく、家族に対して

「家事なんかしたくないー、バカヤロー!」
「酒ばっか飲んでんじゃねーぞ、コノヤロー!」
「ちょっと勉強しろよー、バカヤロー」

などとののしったり、

「全然モテないじゃないかー!」

といったものなど、何でもありです。

今度はお供え物を奪い合う

やっと頂上に着くと、天狗の誘導でみんなで「バカヤロー」の大合唱をします。

その後、天狗による餅まきがあるのですが、あんなにののしった後、今度はまかれた餅を天狗が奪いに乱入します。

でも、ここで餅を死守したり奪ったりできると来年一年幸せに過ごせるそうです。

4キロの道中を叫びながら歩くので、、山の新鮮な空気をたくさん体にとり入れることができます。
そして、日頃のうっぷんを晴らすことができるのでストレス解消にもなります。

それが証拠に、参拝者たちは一同に「すっきりした」と話しています。

2016年の「悪態まつり」の開催は?

「悪態まつり」は12月の第三日曜日に開催されます。

今年は12月18日ということになりますね。
開催地の住所・アクセス方法
(http://www.kasama-kankou.jp/より)

開催地:、〒319-0209 茨城県笠間市泉102

車でのアクセス方法:
北関東自動車道 友部ICより13分 (9㎞)
北関東自動車道 笠間西ICより22分 (33㎞)
常磐自動車道 岩間ICより13分 (8㎞)

電車でのアクセス方法:
JR常磐線 岩間駅より
車で 10分 (4㎞)
徒歩 60分

おわりに

「悪態まつり」は、登山もするし、大きな声も出すので、結果的に、体も温まるしストレスも解消できるので健康にもいいですよね。

一度参加してみてはいかがでしょうか?