通夜葬式での香典「中袋なし」の書き方はどうする?裏に住所も書くの?

2021年8月17日

通夜葬式での香典

弔事に持参する香典は、宗派によって香典袋が違っていたり、お金の向きを下向きにしたり、薄墨で名入れをしたり、など気を付けておきたいマナーがたくさんあります。

「こんなときどうしたらいいの?」
というちょっとした疑問もたくさん。
その中でも、香典に関することで不安になる人が多いです。

例えば「香典袋にお金を包むときには『中袋』に金額や氏名を書くことになっているのに、購入した香典袋には中袋がついていない!」というような場合。

こんなときはどうしたらいいのでしょうか?
中袋なしでも大丈夫な理由と、その場合の書き方をご紹介します。

「中袋なし」でも大丈夫な理由と書き方

香典袋には、中袋がついているものとそうでないものがあります。

単体で販売されているような香典袋ならたいてい中袋とセットになっていますが、中袋なしのバージョンもあります。
何枚かセットになっているものは中袋がついていませんよね。

中袋がないときには「半紙で一度包んでから外袋にいれるべき」とする意見もありますが、中袋に包まずに香典袋に入れても問題はありません。

ある地域では「中袋なし」の香典袋に意味があるとされています。
中袋を外袋に入れることで「重ねる」ことになります。
それは、忌み言葉である「重ね重ね」「度々」という不吉なことを連想させてしまうからというのが理由です。

そういった地域への弔事に参列するなら中袋は使わずに破棄しましょう。

「中袋なしはマナー違反」とか「中袋なしなら半紙を使う」のように考えがちですが、そうではないということなんですね。

中袋を使う地域なのか分からなくでも、心配する必要はありません。
外袋にきちんと書けば失礼ではありません。

中袋なしの場合の「金額」「住所」「氏名」の書き方

中袋がない場合は、「金額」「住所」「氏名」を外袋の裏面に記入します。
外袋の裏に必要事項を記入する欄が印刷されているならその中に書き込みます。

何も印刷されていないなら、裏面の左下のスペースに

1. 住所
2. 名前
3. 金額

の順で書きます。

縦書きなら漢数字を使います。
縦書きの漢数字は以下を参考にしてください。

3,000円
参千円、参阡圓
5,000円
五千円、伍阡圓
10,000円
壱萬円、壱萬圓
20,000円
弐萬円、弐萬圓
30,000円
参萬円、参萬圓
50,000円
五萬円、伍萬圓
100,000円
壱拾萬円、壱拾萬圓

横書きならアラビア数字を使います。
アラビア数字とは、私たちが普段使っているような書式です。

例:「5,000円」など

<中袋がある場合>

1. 表面にに金額(下記の表を参照)
2. 裏面に住所と氏名

を記入するか、もしくは、

1. 裏面に「金額」「住所」「氏名」をすべて記入

の、どちらでも問題ありません。

おわりに

中袋を入れる入れないは地域性のしきたりが関係することもありますが「開封する人の手間を省くため」と考える人もいます。
ただ、大切なのは弔意を表すことであって、お金の整理を手伝うことではありません。
お金をちゃんと包んだか、名入れや金額や住所の記入がきちんとできているか確認できれば心配することはありません。

(Image by József Kincse from Pixabay)