飛行機の窓の大きさ、小さすぎない?どんな構造なの?

2021年7月31日

飛行機の窓は小さい

飛行機で旅行するときの楽しみの一つが「窓から見える景色」ですよね。

離陸の瞬間や旋回しているとき、着陸する瞬間などワクワクするし、雲の上のまぶしい太陽やどこまでも広がる雲を眺めるのはとても爽快です。

でも、「もっと景色を見たい」「もう少し窓が大きければいいのに!」と思ったことはありませんか?

窓側の席からでさえ、窓をのぞき込まないと外が見えないし、ましてや通路側や真ん中の席から窓の外はよく見えませんよね。

飛行機の窓の大きさが小さい理由は?

どうして飛行機の窓が小さいでしょうか?

それは、飛行機の機体を支えるための柱がたくさんあるためです。
たくさんの柱は、飛行機が安全に快適に飛行するためにあります。

もし、乗客が景色を楽めるように新幹線のように窓を大きくすると、その分の柱がなくなってしまいます。すると、少なくなってしまった柱の素材を変えるしかありません。機体を強化できても、結果として柱が重くなってしまうため、飛行機を飛ばすための燃料がより必要になり、また飛行機にも負担がかかってしまいます。

飛行機は私たちを安全に目的地まで連れて行ってくれなくてはいけません。
だから、こればっかりは仕方ありませんよね。

でも近い将来、機体をより軽く作ることができる新しい素材が開発されるかもしれません。そうなれば、窓の大きさも多少変化するかもしれません。

ちょっと「びっくり」な飛行機の窓の構造

あんなに小さい飛行機の窓ですが、「3重構造」になっています。
これは安全を確保するためのものです。

窓の素材はアクリル樹脂というプラスチックであり、ガラスではありません。
アクリル樹脂の利点は、ガラスよりも軽くて取り扱いがしやすいところです。

飛行機を快適に飛ばすには、機体がより軽い方がいいので、窓も軽量化するのが自然です。
3枚も重ねてあるアクリル樹脂窓は、安全を確保するためのものです。
もしも、どれか一つが破損したり、外れてしまったりしても大丈夫だそうです。

とはいっても、外側の窓の厚さが「9mm」、真ん中が「6mm」という薄さで飛行機が十分飛んでしまえるのには驚きですね。
この薄さなんで離着陸したり、上空を長時間飛ぶことができるのです。

ちょっと前に、「機内側の窓が外れてしまい、キャビンアテンダントに連絡をしたものの、「心配ない」と言われた」という記事が話題になりました。

機内側の窓は、外側・真ん中のアクリル樹脂窓を補佐しているものです。
そのための3重構造だから「大丈夫」ということなんでしょう。

でも、自分の席の近くの窓が外れてしまったら、飛行中、ちょっと不安ですよね。